「心の傷も、かさぶたのようなものですね。」

先日、過去の傷を「なかったことにしよう」としていたクライアントさんからいただいた言葉です。

「なかったことにしよう」と思ってきた過去の傷(自分）。

でも、それをなかったことにすることは難しいものです。
なぜなら、その傷（自分）を消そうとしている間は、その存在を忘れることができないでいるからです。そもそも、カラダにできた傷は、大抵の場合は時間が経てば、かさぶたになって消えていきます。

それを自然に待てば良いわけですが、早く消えて欲しいと思った時は、かさぶたを途中で剥がしたり力づくで取ろうとしたり、そこから離れることができません。でもこれは皆さんもご経験のとおり、逆効果ですよね。傷の回復は遅れていくことになります。

また、その傷が『ある』のに見るのを恐れたり、向き合わずにいると、その傷は広がっていくことがあるのです（借金や病気、人間関係もそれに当たりますね）。

このクライアントさんは、セッションをしていくうちに、自分の傷を無視しようとすればするほど、逆効果だということに気づいて下さいました。そして、それと向き合う意味の大切さを痛感し、それが自然に癒えるのを待ちたいとおっしゃって下さいました。

人でもモノでも感情でも、相手は無視されれば無視されるほど主張してくるものです。
まずはそれらに寄り添ってあげるのが一番です。
そして、その存在を受け入れることで傷（自分）が癒えていくのです。

水虫にしても何にしても、足にできる傷はタトゥーのようなもの。

すべてご自身で刻んだ歴史です。

その部分もご自分の一部として、足（人生）を歩んでいっていただければと願う今日この頃です。

親指は、ご自身そのものを表わします。

　右は、周りに見せているご自身。

　左は、本来のご自身。

右側のツメだけ曇っているのは、外圧によってご自身の姿が曇っていると感じている時かも知れません。何がご自身を曇らせているのか。どうすればその曇りが晴れていくのか。それを考えていくことでご自身らしさを取り戻すことができるかも知れません。